広尾泌尿器科クリニック

Home Page Top

医師紹介
診療案内
詳細地図


腎臓結石
前立腺肥大



 
 腎結石の治療

体外衝撃波結石破砕術が主流
腎結石は、超音波検査の普及に伴い、健康診断などの際に発見される人が増えている。しかし、その多くは、自覚症状がないため放置されているという。これに対し、「腎結石が発見されたら、まず尿路のレントゲン造影検査を受けてください。
● 1センチ以上なら治療
腎結石は、尿酸やカルシウムなど尿中に溶けている物質が腎臓に蓄積し、石のような塊(結石)ができる病気。その結石が尿管に落ちると激しく痛むが、結石が腎臓内にあるうちは通常、これといった症状はない。このため、腎臓内にある結石が、健診時に発見されるケースが圧倒的に多い。
 「わたしどもの健診センターでは、年間2万人近くが受診していますが、腎臟の超音波検査で男性の2%、女性の1.2%に結石が発見されています。そのうち、約90%は無症状です」
 健診で腎結石が指摘された場合、過度に心配する人もいれば、症状がないからと放置する人もいる。では、どのように対応すればいいのか。
 「まず、最寄りの泌尿器科を受診して、尿路のレントゲン造影検査を受けるといいのです。それによって、尿流の閉塞(へいそく)や停滞など、腎機能に障害が認められたり、結石が直径1センチ以上あったりした場合は、治療対象になります。ただし、お年寄りは、年齢を考慮して経過を見ます」

 
● 水分の摂取を
実際に治療を要するのは、腎結石が指摘された人の10%ほど。治療方法は、主に結石の大きさによって異なるが、最近は体外衝撃波結石破砕術が主流となっており、結石のサイズが直径1センチ以上、2センチ以下に対して適応されている。
 「この治療法の基本は、体外から腎結石に焦点を合わせ、放電して石を細かく砕くのです。砕かれた石は、尿と一緒に排出されるので、治療後は水分を十分に取ってください」
 この治療法は通常、麻酔を必要としないので、外来診療で行う医療施設もある。
 一方、腎結石が1センチ未満で腎機能の障害がないケースでは、定期的に経過を観察するとよい。
 「年1回、健診時に結石のサイズと部位をチェックするといいでしょう。それとともに、日常生活ではやはり水分を十分に取るといいのです」
 しかし、航空機のパイロットや長距離トラックの運転手など、腎結石が急に尿管に落ちて痛むと仕事が続けられない職業の人もいる。「そういう職業の人は、医師と相談して治療するか否かを決めるようお勧めてしています
  メディカルトリビューン社あなたの健康百科(木下英親記 )